【11月15日 AFP】パリ(Paris)で14日、2005年までに数千人の不法移民を英国に密入国させたとして起訴されたアフガニスタン人やクルド系イラク人ら25人の裁判が開かれた。

 検察によると、25人は通称「パシュト・ネットワーク(Pashto Network)」といわれる密入国あっせん組織で、近年フランスで摘発された同様の犯罪組織の中でも最大規模。パリの東駅(Gare de l'Est)付近を拠点にし、大型トラックに移民を隠して英国に密入国させていた。

 また同組織は、手数料として約8000ドル(約90万円)にイギリス海峡を渡る費用を加え、不法移民に請求。金は主に英国内のウエスタンユニオン(Western Union)取り扱い代理店の口座に送金されていたという。

 仏警察は2004年、パリでアフガニスタン人が同国人5人を英国に密入国させようとしたところを摘発、同組織の存在が明るみに出た。その後、捜査チームが同組織を数か月追跡し、翌05年12月に5か国で容疑者50人近くを一斉検挙した。

 今回の裁判で審理されているのは、2004-2005年の違法行為に対してのみで、有罪になれば最長10年の懲役刑が科せられる。一方、警察当局は同組織が1999年から活動を始め、摘発までに約4000人を密入国させていたとみている。(c)AFP