【東京 23日 AFP】7年前の英国人ルーシー・ブラックマン(Lucie Blackman)さん(当時21)殺害事件で、準強姦致死罪などに問われている織原城二被告(54)の判決が、24日に東京地方裁判所で言い渡される。検察側は、無期懲役を求刑している。

 判決に先立ち、父親のティム・ブラックマン(Tim Blackman)さんが23日、遺体発見現場を訪れ、娘が好きだったシャンパンと花を供えた。
 「事件は大詰めを迎えている。ここを訪れるのも今回で最後にすることが非常に重要だ」とティムさんは語った。

 ルーシーさんは、事件当時、オーストラリアに行くための旅費を稼ぐため、六本木の外国人クラブでホステスとして働いていた。2000年7月に行方不明となり、その7か月後に神奈川県三浦市の洞窟の入り口付近で遺体が発見された。

 警察は、複数の白人女性を所有するコンドミニアムに連れ込んで暴行し、その様子をビデオ撮影していたとして、元不動産開発会社役員の織原被告を逮捕した。同被告は、一貫して「殺すつもりはなかった」と無罪を主張している。ルーシーさんの死因が特定できず、殺人を裏付ける物証もないことから、「殺人罪」には問われていない。

 この事件は英国でも大きく報道され、沖縄サミットで来日したトニー・ブレア(Tony Blair)英首相が会談でこの事件を取り上げるなどして話題となった。

 写真は、行方不明の娘を捜すために来日し、英国大使館でルーシーさんの写真を掲げる父親のティムさん(2000年7月28日撮影)。(c)AFP/Toshifumi KITAMURA