【2月12日 AFP】4200人以上を乗せメキシコ沖を航行中だった米大型客船「カーニバル・トライアンフ(Carnival Triumph)」の船尾機関室で10日、火災が発生し、同船は航行ができなくなった。米沿岸警備隊(US Coast Guard)は11日、火災発生から2日目の11日現在も客船は航行不能と発表した。

 運行会社のカーニバル(Carnival)によると、カーニバル・トライアンフは、メキシコのユカタン半島(Yucatan Peninsula)の240キロメートル沖合を漂流、非常電源を使いながら、えい船(タグボート)の到着を待っている。メキシコのプログレソ(Progreso)にある港にえい航される見通しで、乗客3143人と乗員1086人にけが人は出ていないという。

 カーニバルは10日夜、「船の自動消火システムが作動し、火災は機関室に封じ込められた。現時点では完全に消火されている」と声明を発表。乗客には食料や飲料が提供されており、現場に到着したカーニバルの別の船舶から補給を受けているという。

 米沿岸警備隊は11日、現地に小型船を派遣して客船の状況を監視しており、メキシコの水域内ではあるとはいえ協力する準備があると述べた。

 2012年1月には、カーニバルの客船、コスタ・コンコルディア(Costa Concordia)がジリオ(Giglio)島近くで座礁し、32人が死亡する事故があった。(c)AFP