【12月30日 AFP】ロシアの首都モスクワ西部のブヌコボ(Vnukovo)国際空港で29日、同国レッドウイングズ航空(Red Wings Airlines)の旅客機が滑走路をオーバーランして近くの幹線道路に突っ込み、三つに大破した後、炎上した。この事故で乗員4人が死亡した。

 事故機はロシア製のツポレフ204型旅客機。搭乗していたのはチェコから帰国した乗員8人のみで、乗客はいなかった。機体は空港周囲のフェンスを越え大破した後、燃え上がった。

 機体は高速道路の盛土部分に激突した衝撃で、折れた機首が凍結した路面にはみ出した。他の部分は空港フェンスそばにとどまり、機尾は残がいの残りと辛うじてつながっている状態だった。

 ロシア国営テレビは、日没後にサーチライトを使用して行われた捜索救助活動の映像を現場から生中継で伝えた。キエフにつながる交通量の多い幹線道路は、機体の残がいが路上にあるため依然、不通となっている。

 内務省などの発表によると、生存者4人は頭部を負傷し、モスクワ市内の複数の病院で手当てを受けている。またインタファクス(Interfax)通信は、死者4人のうち2人がパイロットだったと伝えた。

 レッド・ウイングズ航空を所有するロシア人実業家アレクサンドル・レベデフ(Alexander Lebedev)氏は「事故機は2008年製造で新しかった」と述べている。(c)AFP/Stuart Williams, Dmitry Zaks