【5月5日 AFP】(一部更新)東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の1号機の原子炉建屋に5日、3月の爆発以来初めて、作業員が入り、放射性物質で汚染された建屋内の空気を浄化する換気装置の設置作業を行った。

 東電の発表によると、まず作業員2人が建屋内の放射線量測定のため、ガスマスクに防護服を着用し、酸素ボンベを背負って建屋内に入った。その後、作業員らが交替で、8本の換気用ダクトを建屋内に引き込む作業を完了。換気装置の稼働が始まったという。

 作業員の被ばく量も、予想より低かったという。東電は作業開始にあたって、5日は12人が3人一組のグループで作業にあたり、建屋内での作業時間は被ばく量を抑えるため各組とも最大10分までと説明していた。

 東電では、換気装置を数日稼働させ、建屋内の放射線量が下がるのを待って、原子炉の代替冷却設備の設置作業に着手する考え。報道によると東電では、5月末か6月始めにも冷却設備を完成させる計画。年末に向けて原子炉を安定した「冷温停止」状態にすることを目指している。(c)AFP