■「目には目を」

南アフリカは今年2月、自国民の少なくとも2人がロシアで戦死し、同月中に15人が送還されたとしたが、その時点で現地にとどまっている人もまだいるとしていた。

ロシアのリクルーター阻止に取り組むウクライナ政府のウェブサイトは先月、10人の南アフリカ人が死亡したと伝えた。

軍事経験のないまま戦争に巻き込まれたという帰還者の一人は「あのような恐怖を感じたことはない」「突然、爆弾が視界に入ったり、爆発音が聞こえたりする。頭上には無人機が飛び交っていた」とAFPに語った。

20代の別の帰還者は、精神的ケアのカウンセリングを約束されたが、心理学者とのセッションは2回だけだったと語り、「放置され、金銭も支援手段もなく、ただ戦争の傷だけが残っている」と訴えた。

匿名を条件にAFPの取材に応じた南アフリカの女性は、前線に送り出された夫が無人機攻撃で片足を失ったと話し、なるべく早くに帰国させたいと続けた。

一方、隣国のボツワナ政府も7月、騙されて戦争に参加させられる男性の数が「危機的な水準」にあると発表した。

ボツワナのある母親は、友人と共に昨年7月にロシアへと向かった20歳の息子からの連絡が1年ほど前からないと話し、「生きているのか死んでいるのかも分からない」と状況を嘆いた。

この母親は、南アフリカのジェイコブ・ズマ前大統領の娘から「ロシアでスキルアップ研修を受けられる」と持ちかけられ、息子たちが騙されたと考えている。

ズマ前大統領の娘であるドゥドゥジレ・ズマ・サンブドゥラ氏をめぐっては、男性らをだましてロシアの戦争へと誘い込んだ疑惑が浮上。警察が捜査に着手したことを受け議員を辞職している。AFPはズマ・サンブドラ氏にコメントを求めたが、連絡は取れなかった。

「ただ子どもを家に返してほしい」と語るボツワナの母親は、加害者側の母国である南アフリカ政府に支援を求める手紙を書き続けている。

この母親はまた、正義も求めている。「私たちは『目には目を』と育てられた。だから今、あの女性が裁判にかけられることを望んでいる」と語った。(c)AFP/Mary TARUVINGA with Chris MAKHAYE and Jeanette CHABALALA in South Africa