気候変動で湖が急拡大するケニア 迫る水没の危機とワニ・カバの襲撃
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【8月6日 AFP】ケニアのリフトバレー(大地溝帯)にあるバリンゴ湖など複数の湖は、少なくとも過去半世紀で見られなかった水準にまで水位が上昇している。中部のリゾート地では、水没した会議場の屋根の上でワニが日光浴をする光景も見られ、増水する湖の水が何千もの家族や地元の事業者を脅かしていることを端的に物語っている。
こうした現象について、科学者たちは気候変動に伴う極端な大雨が原因だと指摘している。
公式データによると、地域の住民ら数万人が高台に避難を余儀なくされている。多くは「湖が後を追ってくる」と口をそろえる。湖の大規模な増水が初めて記録されたのは2011年だ。
地域住民のメアリー・ミルカ・ティレンさん(40)は、その年、夫を亡くした。ティレンさんの夫は当時、今は完全に水没してしまった人気リゾート施設で仕事をしていたが、仕事の帰り道にカバに襲われて死亡した。
それから10年後、今度は9歳の息子がワニに襲われて右腕に傷を負い、3か月間の入院生活を余儀なくされた。
ティレンさんは「ワニは肩から腕全体を引きちぎろうとしていたが、息子は激しく抵抗した。その後、友人たちに助け出された」と語る。
ケニア野生動物サービス(KWS)で上級保護官を務めるジャクソン・コメン氏はAFPの取材に対し、「ワニによる被害が増えているのは、ワニの数が増えたからではなく、湖が人々の居住地に迫ってきたからだ」と説明する。
「カバの襲撃が増えているのも、湖が拡大し、かつて牧草地だった沿岸の生態系が失われたため」と指摘した。