■極めて危険な状況

被害は学校にも及んでいる。

公式記録によると、バリンゴ湖とボゴリア湖周辺の約12の教育機関が影響を受け、一部は完全に水没した。

マリガットにあるコクワ島小中学校の生徒と教職員約240人は、ワニが潜むバリンゴ湖を舟で通学・通勤しているが、湖の拡大により唯一の渡船でのピストン輸送が長引き、授業時間が圧迫されている。

最も危険に晒されているのは女子寮で、打ち寄せる波がすぐそばにまで迫っている。

学校関係者は、「夜になるとカバやワニが敷地内に入ってくるため、寮に住む女子生徒にとっては安全な環境ではない」と訴え、生徒の安全を守るために警備員を2人雇うこととなったと説明した。

同校は、エルニーニョ現象に伴う10月の大雨で女子寮が水没する可能性があるとして不安を隠せない様子だ。

水が迫る中、島の人々は移転が必要なことは分かっているが、資金面での課題が大きくのしかかる。

フェイス・ムパイエイさん(40)は、湖が急激に迫り始めた2016年以降、かつて約0.8ヘクタールあった農場の柵をすでに2度動かさざるを得なかった。

現在、その柵も水没してしまい、水面は自宅の約3分の1の高さまで迫っている。

5人の子どもの母親であるムパイエイさんは、「すべてを失った。今は一時的にここにいるだけで、移転しなければならない。もうここには何も残されていない」とAFPの取材に感情をあらわにした。(c)AFP/Mary KULUNDU with Pauline PAILLASSA in Paris