■「生態系の大惨事」

欧州宇宙機関(ESA)のコペルニクス・センチネル衛星と米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星「ランドサット」の画像をAFPが分析したところ、バリンゴ湖の面積は2010年以降、約138平方キロから約234平方キロへと約70%拡大した。

隣接するボゴリア湖も同期間に21%拡大。34平方キロから41平方キロとなった。この湖は高いナトリウム濃度で知られる。

これらの湖は水位の上昇と共に、その距離は急速に縮まりつつある。コメン氏は「もし2つの湖が混ざり合えば、魚、ワニ、カバは生き残ることができないかもしれない。対応するすべのない、生態系の大惨事となる恐れがある」と指摘する。

バリンゴ湖は貴重な飲用水や農業用水を供給するだけでなく、地域の漁業を支えている。そのため、湖が混ざるというような大きな変化が起きれば「人々はここに住み続けることができなくなることも考えられる」とコメン氏は危惧する。

現在、二つの湖の間の距離は約10キロと推定されている。

オーストリアの自然資源・ライフサイエンス大学(BOKU)の科学者マシュー・ヘルネガー氏は、「すでにオーバーフローが起きています」と指摘し、「衛星高度計によると、ボゴリア湖の水位はバリンゴ湖に向かって溢れ出るのに十分な高さに達している」と述べた。

しかし、どれだけの水がバリンゴ湖に達し、どのような影響を与えるかは現時点では不明だという。