【7月15日 AFP】国連は15日、世界における乳幼児のワクチン接種率が昨年、わずかに向上したと発表した。しかし同時に、劇的な資金削減や紛争、誤った情報の流布が危険な「ワクチン・ギャップ」をさらに広げており、感染症のアウトブレイク(大発生)を急増させる原因になっていると警告した。

世界保健機関(WHO)と国連児童基金(UNICEF)が発表したデータによると、2025年には世界の乳幼児の90%(約1億1600万人)がジフテリア、破傷風、百日咳の三種混合ワクチンを少なくとも1回接種し、85%が全3回の接種を受けた。

どちらの数字も、2024年からそれぞれ1ポイント上昇、2021年からは4ポイント上昇した。しかし、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)によって世界的な予防接種プログラムが壊滅的な打撃を受ける以前の2019年の水準との比較では、1ポイント下回っている。

UNICEFのキャサリン・ラッセル事務局長は声明で、これは「紛争、避難生活、貧困によって、何百万人もの脆弱な子どもたちが依然として保護されないまま取り残されていることを意味する」と指摘し、「簡単なワクチンで予防できる病気で、苦しむ子どもがいてはならない」と訴えた。

データによると、生後1年間にワクチンを1回も接種しなかった子どもは、2025年に推定1350万人に上った。これは2024年比では75万人減少、2023年比では約100万人減少となった。

しかし、主に貧困国において、予防接種スケジュールを開始したものの、途中で完了できなくなる子どもの数が増えていると両機関は警告している。

世界的なデータによると、生後数か月のうちに三種混合ワクチンの初回接種を受けたものの、通常は生後9〜12か月の間に接種する麻疹(はしか)ワクチンの初回接種に進まなかった乳幼児は、推定730万人に上る。