【7月3日 AFP】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されているスロバキア中部のヴルコリニェツ村には年間約10万人の観光客が訪れるが、ある伝統的な木造建築の家の門には「私有地につき立ち入り禁止」「撮影禁止」と書かれた看板が掲げられている。

この家に住む年金生活者のアントン・サブチャさん(68、男性)はAFPの取材に対し、看板を指さしながら「ここは動物園じゃない」と憤りをあらわにした。

ヴルコリニェツに定住する村人17人の中で最高齢のサブチャさんによると、観光客は毎日、「どこにでも入り込み、写真を撮り、家の中をのぞき込んでいる」という。サブチャさんら村人たちは、まるで映画のセットにいるエキストラであるかのように感じている。

サブチャさんは、ヴルコリニェツの世界遺産登録を抹消してほしいという。

村人たちは観光ブームの中で、村の真実と自分たちのプライバシーを守るために必死の闘いを続けている。

約45軒の木造建築物で構成されるヴルコリニェツには、公式推計によると年間約10万人の観光客が訪れる。

観光客は、主に白、黄、茶色で塗られた家々の間を散策したり、周囲の山々でサイクリングやハイキングを楽しんだりしている。