ドイツ公共放送、マスク氏が「移民狩り」呼び掛けと不正確で誤解を招きかねない報道
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【6月17日 AFP】ドイツの公共放送ZDFが、資産が1兆ドル(約160兆円)を超え、世界初の「兆万長者(トリリオネア)」となった米実業家イーロン・マスク氏が「移民狩り」を呼び掛けたと報じたが、マスク氏に「ひどい嘘だ」と反論され、代理人弁護士を通じて名誉毀損行為を直ちにやめるよう求められると、該当箇所を削除した。
ZDFは英領北アイルランドの中心都市ベルファストで先週発生した反移民暴動に関する報道で、マスク氏が北アイルランドに関するSNS投稿を通じて「移民狩り」を呼び掛けたと報じた。
これに対しマスク氏は15日、ZDFによる描写は「ひどい嘘だ」と反論し、ZDFに対して法的措置を講じる意向を表明。ZDFはその後、該当箇所を削除した。
この論争に加わる形で、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のアリス・ワイデル共同党首は16日、X(旧ツイッター)にマスク氏を支持する内容を投稿し、「名誉毀損が不問に付されるべきではない。彼らの逃げ得を許してはならない」と述べた。
スーダン出身の難民の男が市民1人を刃物で何度も刺して重傷を負わせた凄惨な事件の動画がSNS上で拡散したことをきっかけに、2夜連続で抗議デモが行われ、いずれも参加者の一部が暴徒化した。
マスク氏はXで、トミー・ロビンソンの通称で知られる極右活動家スティーブン・ヤクスリーレノン氏による英国全土での反移民デモを呼び掛ける投稿をリポストし、「変化を起こすには、繰り返し、そして大きな声で抗議するしかない!!」とコメントした。
マスク氏はさらに、英国の強硬右派新党「リストア・ブリテン」のルパート・ロウ党首による反移民の投稿も拡散した。ロウ氏はその投稿の中で、「何百万もの」人々を英国から退去させるよう呼び掛けていた。
ZDFはまず、問題となった放送のオンライン版に但し書きを追加し、同局の表現が「不正確であり、誤解を招きかねないものだった」と認めた。
だが16日、マスク氏の代理人弁護士から名誉毀損行為を直ちにやめるよう求める通告書を受け取ったとして、該当箇所を完全に削除したと発表した。
マスク氏は近年、AfDを公然と支持しているほか、欧州の他の極右政党についても支持する姿勢を見せている。(c)AFP