ホテルのスタッフは全員女性、業界の偏見打破目指す スリランカ
このニュースをシェア
■「次世代にスキルと勇気を示す」
シンハラ語で「親友」を意味する「アンバ・ヤール」ホテルは33室を備え、女性スタッフ75人が、従来は男性の仕事と見なされてきたすべての業務を担当している。
ホテル内の補修・整備を受け持つハンシカ・ラジャパクサさん(29)は、「世間的には、こうした仕事は女性には向いていないと思われている」と話す。
「でも、ここで訓練を受け、私たちも仕事を難なくこなせるようになった」
15年間軍に所属していたというディルハニさんは、ここでの警備員の仕事に自信を持っている。
ファーストネームを明かさなかったディルハニさんは「私には従軍経験があり、検問を担当していた」「そのおかげで、ここでの仕事はとてもやりやすい」と続けた。
シェフとして働くウペカ・エカナヤケさん(24)は、「次の世代に、女性の才能と、私たちのスキルや勇気を示す良い機会だ」と胸を張った。
支配人のアディカリ氏は、染み付いた偏見を打破するのは最初は難しかったと話す。
「仕事経験のあるスタッフは、男性の同僚と一緒に働くことに慣れていた」ため、「先に他の誰かが何かをやるのを待っていた。無意識にそうしていた。そういう受け身の姿勢を取るよう教え込まれてきたからだ」
オーナーのウィクラマシンゲ氏は、染み付いた偏見を打破するのは無理だと決めつけていた業界の同業者たちの疑念をはねのけた。
「女性だけでホテルを運営するなど到底無理だ」「どうせ雑談ばかりだろう」として嘲笑した女性差別主義者たちの見方を一蹴してみせたのだ。
ツアーオペレーター協会の会長を務めるナリン・ジャヤスンデラ氏は、「私たちの業界としては、旅行業界への女性参画を奨励したい」と話し、このホテルは「利用客からも非常に高評価だ」と付け加えた。
カナダ人の女性観光客の一人は、予約サイトでのアンバ・ヤール・ホテルの評価で、「一緒に泊まった私の彼氏の意見ではなく、私自身の意見としてスタッフに要望を伝えることができた。スタッフは、それで問題ないかどうか、彼に視線を向けて確認を求めることはしなかった」と指摘している。