【3月20日 AFP】ピート・ヘグセス米国防長官は19日、国防総省が対イラン軍事作戦の戦費として2000億ドル(約31兆7600億円)の追加予算を要請したのかとの質問に対し、「悪党を殺すには金がかかる」と述べた。

同作戦の正確な費用はまだ公表されておらず、最終的な金額は2月28日に開始された米イスラエルによる対イラン軍事作戦がどれだけ続くかによって決まる。

だが、相当な金額に上る可能性がある。国防総省の会計監査官は、作戦開始後最初の6日間で113億ドル(1兆7900億円)の費用がかかったと議員らに報告したと報じられている。

ペンシルベニア大学ワシントン校のグローバル政策プログラム担当ディレクター、ダニエル・シュナイダーマン氏は、「政権がその期間に行ったことの範囲と規模を考えると、この数字は信ぴょう性がある」と指摘。

「使用された精密誘導兵器と迎撃ミサイルの量、航空機の出撃回数、燃料消費量、そして二つの空母打撃群の運用コストをすべて考慮に入れると、非常に巨額の費用になるだろう」と付け加えた。

対イラン攻撃のような軍事作戦の場合、最も重要な装備品が最も高額となる。

​​「巡航ミサイル、高高度防衛ミサイル(THAAD)とその発射装置、航空機用の爆弾やミサイルといったスタンドオフ兵器、航空機や母艦を支える燃料や整備、そしてもちろん、それらを運用する熟練労働者の人件費も含まれる」と述べた。

■不安定な世界

シュナイダーマン氏は「戦争遂行には莫大(ばくだい)な費用がかかる」として、対イラン軍事作戦は「財政面から見て、米国がこれまで実施してきた介入の中でも最も費用のかかるものの一つに数えられるだろう」と述べた。

ヘグセス氏は19日、国防総省が要求している追加予算のおおよその額を間接的に認め、「2000億ドルという金額については、変動する可能性があると思う」「われわれは議会に戻り、議員らと協議して、これまでの活動、そして将来必要となるであろう活動に必要な資金が適切に確保されるようにする。弾薬の補充も万全にしておく」と述べた。

ドナルド・トランプ大統領も大統領執務室で行われたイベントで、この数字を裏付けるかのように、「イラン情勢以外にも多くの理由がある。世界は非常に不安定だ」と述べた。

さらに、「われわれは膨大な量の弾薬を保有したい。実際、現在保有している」「われわれが不安定なトップの地位を維持するためならば、取るに足らない代償だ」と付け加えた。

軍事作戦中に使用された軍装備品の直接的な費用に加え、イランが要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖したことで原油価格が高騰し、深刻な経済的打撃をもたらしている。(c)AFP