【12月29日 AFP】2026年サッカーW杯北中米大会の開幕まで半年となる中、主催者はこれまでで最も厄介な相手となる可能性のある、酷暑への備えを進めている。

開催国の米国、メキシコ、カナダでは気温が上昇して、選手や観客の安全面に加え、未解決のまま多く残る運営上の課題を引き起こしている。

8試合の開催が予定される米ロサンゼルスのSoFiスタジアムには、高さ2メートルを超えるミストファン15台が保管されており、気温が26.7度を超えればスタジアム周辺に展開される。

同スタジアムでは、ピッチから45メートル上の高さにある屋根が観客に日陰を提供。側面にある大きな開口部には太平洋からの風が吹き込み、自然の空調効果を生み出す。

スタジアム運営会社の幹部はAFPの取材に対し、「7万人を収容する建物に、熱気や興奮、活動が加わり、気温が上がる。そこにどう対応するかが重要だ」と述べた。

W杯が行われる16会場のすべてがSoFiスタジアムのように最新設備を備えているわけではなく、カリフォルニア南部は、最もリスクの高い地域とみなされているわけでもない。

25年1月に国際生気象学ジャーナルに掲載された研究は、26年W杯における極端な暑さが選手や審判の健康に「深刻な懸念」をもたらすと警告。特に米国のマイアミやカンザスシティ、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、メキシコのモンテレイの6都市が「高リスク」だとしている。

非営利団体フットボール・フォー・フューチャーの報告書によれば、2025年には上記の都市で、人間の耐熱限界とされる暑さ指数(WBGT) 35を超える日が少なくとも1日は報告されたという。

今年米国で開催されたクラブW杯でも暑さは大きな問題となり、選手や指導者からは不満が噴出した。また、1994年のW杯米国大会も極端な暑さだった。

FIFAはこれに対応するため、コンディションに関係なくW杯の試合で前半22分と後半22分にクーリングブレークを設けることを義務付けた。

25年12月に米首都ワシントンで行われた組み合わせ抽選会後に発表された試合日程では、デーゲームの多くがダラスやヒューストン、アトランタにある空調付きのスタジアムに割り当てられ、リスクが高い会場では夜のキックオフが設定されている。