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【12月20日 KOREA WAVE】韓国で12月15日、調理前の鶏肉重量をグラム単位で表示する制度が始まった。フライドチキンを扱うフランチャイズ大手10社に優先的に適用される。背景には、価格据え置きで内容量を減らす「シュリンクフレーション」への不信がある。特にチキンはその象徴とされていた。

対象企業は、メニュー表や注文アプリ、公式サイトなどに重量表示を義務づけられ、部位を組み合わせた「コンボメニュー」には個数表記も認められる方向で政府と協議中。猶予期間は来年6月まで。

制度開始に合わせて企業は表示方法の見直しを進め、QRコードで重量情報を伝える工夫もみられる。一方で、調理前と調理後で重量が異なるため、「表示と違う」といった誤解やクレームが懸念される。とくにユーチューバーらが重量を検証する例が増え、10gの差でも問題視されかねないとの声もある。

導入のきっかけは、キョチョンチキンが骨なしチキンの内容量を減らしながら価格は維持し、告知も不十分だった件。業界では透明性向上や信頼回復の第一歩と期待されるが、調理法や部位で重量に差が出る現場の実情に即した柔軟な運用が求められている。

消費者・事業者ともに「g表記」への慣れが必要で、制度の定着には時間がかかる見通し。政府は猶予期間中、業界との対話を続ける方針だ。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News