2024年7月14日、韓国政府が主催した「第1回 北朝鮮脱出住民の日」記念式典(c)news1
2024年7月14日、韓国政府が主催した「第1回 北朝鮮脱出住民の日」記念式典(c)news1

【12月20日 KOREA WAVE】韓国政府は12月5日、脱北者(北朝鮮からの脱出住民)に対する定着支援の一環として支給されてきた「再出発奨励金」の支給条件を変更し、「6カ月以上の就労」から「同一職場で6カ月以上の継続勤務」へと厳格化した。脱北民の安定的な就業を促進し、短期離職と再就職を繰り返す傾向を抑えることが目的とされる。

法制処国家法令情報センターによると、統一省は「北朝鮮離脱住民の保護および定着支援に関する法律施行規則」を改正し、再出発奨励金の支給対象を「転職せず、6カ月以上連続して雇用保険に加入している場合」と明記した。従来は「6カ月以上雇用保険に加入していれば支給可能」とされていたが、「転職せず」という条件が新たに追加された。

この背景には、脱北者が職場に定着できず、短期の就労と再就職を繰り返す実態がある。そうした状況下でも奨励金が支給されていたことに対しては、制度の趣旨に反するとの指摘が出ていた。

再出発奨励金は、脱北者が最初の居住地に定着してから5年以上経過した後でも、一定期間の就労を維持すれば、1年半にわたり最大600万ウォン(約63万6000円)が支給される制度。

これとは別に、従来から「就業奨励金」制度も存在し、こちらは脱北者が地域社会に定着し、法的保護期間である5年以内に就業した場合に、最大3年間で2100万ウォン(約222万6000円)が支給される。ただし、健康問題や学業などの理由で就職が遅れた人には対象外となる制限があった。

この制限を補う形で、統一省は2024年11月1日、総額10億ウォン(約1億600万円)規模の「再出発奨励金」制度を新設し、保護期間終了後の脱北者にも支援の道を開いた。

今回の施行規則の改正により、2025年12月5日以降の申請者すべてに新たな条件が適用される。これにより、奨励金の受給対象者の数はやや減少する見通しだ。

政府関係者は「就業奨励金と再出発奨励金はいずれも、北朝鮮離脱住民のより安定的かつ長期的な職業生活の支援を目的とする制度だ。再出発奨励金にはこれまで『同一職場』の要件がなかったため、今回の改正でその点を補完した」と説明した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News