■「暴力と緊張を軽減」

更生センターでの映画プログラムは、受刑者が自身の過酷な過去と向き合う機会にもなっている。

共犯者が警官を殺害し、武装強盗事件で終身刑を言い渡されたミゲル・シフエンテス受刑者もその一人で、短編映画『Warning Signs』の制作を通じて「変革的な癒しの経験」が得られたと話す。

27年前に収容されたシフエンテス受刑者は、作品の中で自殺を考えている受刑者を演じ、上映後には、映画を見た多くからそれぞれの自殺願望について打ち明けられたと語った。

「演技という感じではなく、ただ本当の苦しみから話しているだけだった」と映画制作と向き合ったことについて感想を述べた。

更生センターのチャンス・アンデス所長は、映画制作のような精神面での浄化的な活動や、サン・クエンティン映画祭のようなイベントは、「壁の中の暴力と緊張を軽減する」のに役立つとAFPに語った。

喧嘩をしたり、その他の刑務所規則に違反したりすると、こうした活動への参加が一時的にできなくなるとし、その教訓が釈放された後にも影響を及ぼすのだと説明した。

そして「心の傷を癒やさず、職業訓練や教育の機会もないまま受刑者を釈放すれば、再犯につながり、新たな被害者を生むおそれがある」と続けた。