10代少女に自傷行為促した2人の男に拘禁刑、自分の名前を体に刻ませる 英
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【12月11日 AFP】英ロンドンのウーリッジ刑事法院は10日、「弱い立場」にある10代の少女2人に深刻な自傷行為を助長するなどして起訴された2人の男に対し、拘禁刑を言い渡した。
チャーリー・ジョンソン被告(24)とプリンス・シン被告(23)は、16歳と17歳の少女2人に対し、自分の体にジョンソン被告とシン被告の名前を刻むよう促し、その画像をSNS「ディスコード」上のオンラインチャットルームで共有させたという。
少女の1人は、鉛筆削りの刃を使ってジョンソン被告の名前を自分の体に刻んだ。
公訴局(CPS)のジョナサン・モール氏は法廷でこの行為の目的について、単に体を傷つけさせるだけでなく、傷跡・身体的損傷を「永久に」残すことだったと述べた。
少女の1人は法廷で、今でも「虐待の悪夢を見る」と語った。
「まるで心の中におりを作られたみたいで、今でもそこから逃れようとしている」「なぜ彼が自分のやったこと、私に傷跡を残したことを誇らしく思っていたのか、私には理解できない」と付け加えた。
CPSによると、この事件は、陪審裁判を経て、2023年オンライン安全法に基づき深刻な自傷行為の助長で有罪判決が下された初のケースとみられる。
ジョンソン被告は10月の裁判で、被害者と直接会った際に暴行を加えた2件の罪でも有罪判決を受けている。
■「重大犯罪」
ルース・ダウニング判事は10日、ジョンソン被告に拘禁4年、シン被告に拘禁2年9月の刑を言い渡した。
シン被告の刑期が短いのは、被害者2人に自傷行為を助長したと認定されたジョンソン被告とは異なり、1人に対してのみ自傷行為を助長したと認定されたため、そして公判の直前に有罪を認めたためだという。
ダウニング判事は、「両被告は、これらの女性たちに自傷行為を勧めるという、極めて不健全な関心を抱いていたと思う」と述べ、2024年においてこうした行為は「弱い立場にある」若い女性に対する「重大な犯罪」である点を強調した。
両被告は、オンラインとオフラインの両方で友人関係にあり、どちらも以前は金融業界で働いていた。
CPSは、「ジョンソン被告とシン被告は自身の性的欲求を満たすために、被害者たちに自傷行為を勧め、自分たちの要求に従う以外に選択肢がないと感じさせるような、支配的・強制的な行動を複数回にわたって行った」と指摘。
ダウニング判事によると、両被告は、児童の性的な写真の撮影・頒布の罪でもそれぞれ2件の有罪判決を受けており、これらの刑は同時に執行される予定だという。
同判事は、この極めて「異常な事件」の量刑を決めるのに関係者全員が「少し苦労した」ことを認めた。(c)AFP