【12月10日 AFP】ノーベル賞関係者は9日、ノルウェー・オスロで予定されていた平和賞受賞者マリア・コリナ・マチャド氏(58)の記者会見が中止になったことを明らかにした。ベネズエラの野党指導者であるマチャド氏の所在と賞を直接受け取るかどうかは不明。

マチャド氏は、ニコラス・マドゥロ大統領の2013年から続く強権的な統治に異を唱え、ベネズエラに民主主義をもたらすための努力が評価された。

記者会見は当初午後1時(日本時間午後9時)に予定されていたが、いったん延期された後、最終的に中止となった。マチャド氏は2024年8月以降、自国で身を隠している。

ノーベル委員会は「マリア・コリナ・マチャド自身がノルウェーに来ることの難しさを語っていた。水曜日の授賞式には出席してほしいと願っている」とAFPに語った。

ここ数日間、同氏の所在に関する憶測が飛び交っていた。最後に公の場に姿を見せたのは、1月9日にカラカスで行われたデモで、マドゥロの3期目の就任に抗議していた時だった。

マチャド氏は、2024年7月の選挙で立候補が禁止され、機会が「盗まれた」と非難した。この主張は国際社会から広く支持されている。

ベネズエラの検事総長は先月、マチャド氏がノルウェーに向けて出国すれば「逃亡者」と見なされるとの見解を示していた。

ノルウェーへの出国は帰国を難しくするだけでなく、国外から党を指導することの困難さも指摘されている。

マチャド氏の母親、3人の姉妹、3人の子どもを含む家族数名はすでにオスロに到着している。(c)AFP