【10月18日 AFP】今年のノーベル平和賞に選ばれた南米ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏は17日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談し、「全体主義勢力」との戦いを称賛した。イスラエルはこれを同国によるパレスチナ自治区ガザ地区攻撃に対する支持と表現した。

イスラエル首相府はX(旧ツイッター)への投稿で、マチャド氏がネタニヤフ氏に対し、「戦争における決断や断固たる行動を深く感謝する」と伝え、「ガザ人質解放合意」についても称賛したと主張している。

だが、マチャド氏はXへの投稿で、イスラエルとガザに一切言及しなかった。

マチャド氏は慎重に言葉を選んだ声明の中で、ベネズエラ国民は平和の実現には「われわれに敵対する全体主義勢力に立ち向かうための計り知れない勇気、強さ、そして道徳的明解さが必要であること」を分かっていると述べた。

「ベネズエラで自由と民主主義のために闘っているように、中東のすべての国々は、恐怖ではなく、尊厳、正義、そして希望に基づいた未来を築くに値する」と付け加えた。

一方で、「イラン政権」については、「ニコラス・マドゥロ政権の主要な支持者」であり、「パレスチナのハマス、レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派といったテロ組織を支援している」と直接批判した。

ネタニヤフ氏を激しく批判する南米コロンビアの左派グスタボ・ペトロ大統領は先週、マチャド氏がマドゥロ政権打倒への支援を求めてネタニヤフに接触したことを理由に、マチャド氏をノーベル平和賞に選んだことに疑問を呈した。

ベネズエラはイスラエルと国交を結んでいない。

2009年に当時のウゴ・チャベス大統領が、2008年のイスラエルによるガザ地区への大規模攻撃に抗議して断交した。(c)AFP