【12月10日 AFP】タイとカンボジアの両政府は10日、国境地域での戦闘により、50万人以上が避難を余儀なくされていると明らかにした。避難者の数は7月の衝突時を上回る規模となっている。

タイ国防省の報道官は記者会見で「脅威が差し迫っていると判断されたため、多数の民間人が避難する必要があった。7県で40万人以上が避難所に移動した」と述べた。

一方のカンボジアでは、「9日夜までに10万1229人が安全な避難所や親族宅に避難した」と国防省報道官が記者団に語った。

タイとカンボジアは、植民地時代に定められた約800キロの国境をめぐって対立しており、歴史的寺院の帰属問題などでの応酬が続いている。

7月にも戦闘が発生し、数十人が死亡、両国で約30万人が避難した。その後、ドナルド・トランプ米大統領の介入を受け、不安定な停戦が成立した。

今週の戦闘再燃については、双方が責任を押しつけ合っている。(c)AFP