【11月17日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は16日、米国の軍備増強によりベネズエラとの緊張が高まる中、同国のニコラス・マドゥロ大統領との将来的な会談の可能性を示唆した。

米政権が、マドゥロ大統領が主導していると主張する麻薬組織(カルテル)をテロ組織に指定する方針を発表した直後、トランプ氏は「われわれはマドゥロと話し合うかもしれない。どうなるか見てみよう」とマイアミ州フロリダで記者団に語り、「彼らは話したがっている」と続けた。

この日、米国務省はマドゥロ氏が率いるとされる「カルテル・デ・ロス・ソレス(太陽のカルテル)」を外国テロ組織(FTO)に指定すると発表した。この指定は24日から有効となる。

マルコ・ルビオ国務長官は、「カルテル・デ・ロス・ソレスがトレン・デ・アラグア(アラグアの列車)やシナロア・カルテルなど他の指定済みFTOとともに、米州全体でのテロ行為や、米国および欧州への麻薬密輸に関与している」との声明を発表した。

ルビオ氏はまた、太陽のカルテルはマドゥロ氏および高官によって率いられており、「彼らはベネズエラの軍、情報機関、立法府、司法を腐敗させた」と、従来の米国の立場を改めて強調した。

「マドゥロもその取り巻きも、ベネズエラの正統な政府を代表するものではない」とも述べた。

米軍はこの日、原子力空母「ジェラルド・R・フォード」と誘導ミサイル駆逐艦を含む随伴艦が、対麻薬密輸作戦のためカリブ海に到着したと発表した。米国は9月に麻薬取引対策の軍事作戦を開始して以降、国際水域で麻薬を運んでいたとされる少なくとも83人を殺害している。(c)AFP