【11月7日 AFP】台風25号(アジア名:カルマエギ)は7日未明、ベトナムを横断し、5人の死者を出した。また、壊滅的な被害を受けたフィリピンでは死者数が188人に達している。

台風25号は今週フィリピン中部に記録的な豪雨と洪水をもたらし、6日深夜にはベトナム中部を襲った。

同国環境省によると、最大風速毎秒約41メートルで上陸し、当局は被害を確認している。環境省は、7日朝の時点でザライ省と隣のダクラク省で合わせて5人が死亡、57棟の家屋が倒壊したと報告している。

また、3000棟が屋根の損壊被害を受けており、11席の船が沈んだ。

ザライ省のクイニョン沿岸では、倒木の撤去や、夜間に吹き飛ばされたトタン屋根、がれきの回収にあたる救助隊や地元住民の姿をAFPの記者が確認した。

漁師のグエンさん(42)は「2階の屋根が吹き飛ばされた」「家族は無事だったが、台風は本当にひどかった。木がたくさん倒れた」と話した。

台風は朝までに内陸へ進み、風は大幅に弱まったものの、気象局は沿岸部では引き続き激しい雨が予報されるとしている。

ベトナム中部はすでに10月下旬から続く激しい雨と洪水に見舞われ、これまでに少なくとも47人が死亡していた。

一方フィリピン当局は6日、死者数が188人となり、135人が行方不明者になったと発表した。前例のない洪水に見舞われたセブ州では、不明者の捜索が続いている。(c)AFP