「盗賊団」が治安部隊を待ち伏せ攻撃、8人殺害 ナイジェリア北西部
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【10月17日 AFP】ナイジェリア北西部ザムファラ州で16日、「盗賊団(バンディッツ)」と呼ばれる武装犯罪組織に治安要員8人を殺害された。州知事と警察が明らかにした。
ナイジェリアの北西部と中部は長年にわたり、盗賊団の恐怖にさらされている。
盗賊団は、ザムファラ州、カツィナ州、カドゥナ州、ソコト州、ケビ州、ナイジャ州にまたがる広大な森に根城を構えている、そこから出撃しては村を襲い、家畜泥棒、村人の拉致・殺害、略奪、家屋への放火などを繰り返している。
ザムファラ州の知事によると、グリニッジ標準時16日正午(日本時間同日午後9時)ごろ、ザムファラ州と隣接するカツィナ州を結ぶ幹線道路をパトロールしていた警察と政府の支援を受けた民兵から成る治安部隊の車列が盗賊団に待ち伏せ攻撃を受け、8人が殺害された。
ザムファラ州の警察は声明で、パトロール中の警察官5人が盗賊団に「待ち伏せ攻撃」を受けて殉職したことを確認したが、死亡した民兵3人には言及しなかった。
警察によると、治安部隊は応戦して盗賊団のうち複数人を「無力化」したが、残りは取り逃したとしている。
盗賊団は定期的に幹線道路沿いにバリケードを設置して車両に発砲。旅人を殺害したり身代金目的で拉致したりしている。このため治安部隊によるパトロールが行われている。
ザムファラ州には2015年以降、盗賊団対策として軍が配備されているが、襲撃は依然として続いている。政府は盗賊団に恩赦と現金給付を提示したが、暴力に終止符は打てていない。
カドゥナ州とカツィナ州のコミュニティーは盗賊団と和平協定を結んでいるが、安全保障アナリストは、盗賊団は他のコミュニティーへの襲撃を続けており、安全な隠れ家を与えたにすぎないのではないかと指摘している。
盗賊団は主に金目当てで行動しているが、北東部で武装蜂起したイスラム過激派との協力関係を深めていることから、当局や安全保障アナリストは懸念している。(c)AFP