【9月14日 AFP】ベルギーのバルト・デウェーフェル首相は13日、イスラエル人指揮者との関係を理由にベルギーの音楽祭での公演が取りやめとなったドイツのオーケストラへの支持を示すため、独エッセンで行われた公演に出席した。

ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団は、次期主席指揮者で現在イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めるイスラエル人、ラハフ・シャニ氏が指揮者として参加することが主催者側に問題視され、ゲントで開催されるフランダース音楽祭への 出演が急きょ取りやめとなった。

13日にエッセンを訪れたデウェーフェル首相は、音楽祭側の判断を「厳しく非難」し、シャニ氏に直接、感謝の意を伝えたと述べた。

デウェーフェル氏はX(旧ツイッター)にシャニ氏と握手する写真を投稿。「この国には人種差別や反ユダヤ主義の余地は決してない」と記し、「私はこのメッセージを彼に直接伝え、音楽の力への彼の貢献に感謝の意を表明することを強調した」と述べた。

フランダース音楽祭の主催者は、シャニ氏がイスラエル政府と「明確に」距離を置いていないとして、公演を中止すると発表した。

この決定に対し、ドイツやイスラエルを含む各方面から批判の声が上がった。(c)AFP