イスラエル、カタール領内でハマス幹部を標的に空爆 トランプ氏が異例の非難
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【9月10日 AFP】イスラエル軍は9日、パレスチナ自治区ガザ地区での紛争の和平交渉が繰り返し行われている米国の同盟国カタールで、イスラム組織ハマスの幹部らを標的とした空爆を実施し、ドナルド・トランプ米大統領から異例の非難を浴びた。
ハマスは、この攻撃で首席交渉官の息子を含む6人が死亡したが、幹部らは無事だったと発表した。カタールは、同国の治安要員1人が死亡したと明らかにした。
カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・サーニ首相は、今回の攻撃は中東にとって「重要な瞬間」であり、イスラエルに対して反撃する権利を留保すると述べた。
ムハンマド首相は記者会見で、「われわれはきょう、重要な瞬間を迎えたと考えている。このような蛮行には、中東全体で対応しなければならない」と述べた。
カタールによると、今回の空爆は同国に住むハマス政治局員数人の自宅を標的としたものだという。
ハマスは、ボディーガード3人と交渉を担当するハリル・アルハヤ氏の側近と息子が死亡したと発表し、「敵は交渉団員の暗殺に失敗した」と断言した。
カタール内務省は、空爆で同国の治安要員1人が死亡、複数人が負傷したと発表した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、8日にエルサレムで発生した銃撃事件(6人が死亡、後にハマスが犯行声明を出した)を受けて空爆を命じたと述べた。
ネタニヤフ首相とイスラエル・カッツ国防相は共同声明で、「きのうのエルサレムとガザでの死者を伴う攻撃を受け、ネタニヤフ首相はすべての治安機関に対し、ハマス指導部を標的とする可能性に備えるよう指示した」と述べた。
この攻撃に対するトランプ氏の対応は、同盟国イスラエルへの異例の叱責(しっせき)だった。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官が記者会見で読み上げた声明で、ハマス殲滅(せんめつ)は「価値ある目標」だが、カタール首都への攻撃は「イスラエルやアメリカの目標の達成につながらない」「大統領はカタールを米国の強力な同盟国・友好国と見ており、今回の攻撃の場所について大変遺憾に思っている」と述べた。
ホワイトハウスは、トランプ氏がスティーブ・ウィトコフ中東担当特使にカタールに対してイスラエルによる攻撃が差し迫っていることを知らせるよう指示したと発表し、攻撃後には首脳会談を実施したと付け加えた。
レビット氏は、「トランプ大統領は直ちにスティーブ・ウィトコフ特使に対し、攻撃が差し迫っていることをカタールに知らせるよう指示し、ウィトコフ特使は実行した」と述べた。
だがカタールは、米国側からの電話があった時点で既に攻撃は開始されていたと主張している。
外務省のマジェド・アルアンサリ報道官はX(旧ツイッター)に、「米当局者からの電話は、イスラエルによる攻撃の爆発音が聞こえた時にかかってきた」と述べた。(c)AFP