ECB総裁、トランプ氏によるFRB影響力強化を懸念
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【9月1日 AFP】欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は1日、ドナルド・トランプ米大統領が米国の金融政策を掌握することは、世界経済にとって非常に危険だとの考えを示した。
トランプ氏をめぐっては、米連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事を解任し、中央銀行を金利引き下げ支持者で固めることを狙っているとの批判も出ている。
ラガルド総裁は、フランスのラジオ局に対し、トランプ氏がFRBの政策決定機関の多数派を完全に自分の側に引き寄せるのは「非常に難しいだろう」と述べた。
しかし一方で、「もし成功すれば、それは米国経済と世界経済にとって非常に深刻な問題となる」とも指摘した。
また、中央銀行の政策は物価安定に影響を与え、「最適な」雇用の確保を目指していると説明。「もし金融政策が一人の独断に左右されるとすれば、米国経済のバランス、そして世界経済への影響は非常に懸念される」と述べた。(c)AFP