北朝鮮、国境地帯の拡声器撤去を否定
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【8月14日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は14日、国境沿いのプロパガンダ拡声器を撤去したという韓国軍の発表を否定した。
朝鮮中央通信(KCNA)が配信した英語による声明で与正氏は、韓国の緊張緩和の努力が無価値であることを強調し、「われわれは国境地帯に設置された拡声器を撤去したことはなく、撤去するつもりもない」と述べた。
韓国が「拡声器を撤去するか否か、放送を停止するか否か、軍事演習を延期するか否か、縮小するか否か、われわれはそれらに関心がなく、興味もない」
韓国は、北朝鮮が国境沿いで奇妙で不安をあおるような音を流していたことに対抗し、K-POPやニュース報道を北朝鮮に向けて流していた。
6月に韓国の大統領に就任した李在明(イ・ジェミョン)氏は、強硬派の前任者から転換し、核武装する北朝鮮との無条件対話を進めると誓った。同月には、両国が非武装地帯沿いでの宣伝放送を停止したと韓国軍が発表。さらに今月4日、韓国国防省は北朝鮮との緊張緩和を目指す「実務的な措置」として、国境側の拡声器撤去を開始したと発表していた。
与正氏は声明の中でこの行為を一蹴。両国を正式名称の略称で言及し、「最近、ROK(韓国)は自国の『善意の措置』や『融和政策』が反応を得ていると述べ、DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)との関係が『回復している』という世論を形成しようとしている」と述べた。
「われわれはROKとの関係改善の意思がないことを何度も明確にしており、この決定的な立場と見解は将来的にわれわれの憲法に固定されるだろう」(c)AFP