西安で広がるバードウォッチング
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【9月15日 東方新報】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)西部の郊外にある林や湖畔では、双眼鏡やカメラを手にした若者たちが鳥を観察する姿が目立つようになってきた。羽毛の模様や飛ぶ姿、澄んだ鳴き声まで、鳥の一挙手一投足(細かなひとつひとつの動作)に注目する都市の若者が増えている。
西安市でバードウォッチングの解説を行う青年の海風(Hai Feng)さんは「バードウォッチングはまるで福袋を開けるようなもの」と話す。「同じ林でも、毎日違う鳥に出会える可能性がある。室内での講座から始まり、機材を配って実地観察、最後に当日の振り返りを行う。こうした流れで、初めての参加者も自然への扉を開くことができる」という。
中国では近年、都市や農村の随所で鳥の姿が見られるようになり、「窓を開ければ緑、外に出れば鳥」が新たな都市景観となりつつある。西安でも若者の参加が広がり、観察を通じて自然との距離を縮め、心身をリフレッシュさせるだけでなく、環境保護への関心も高まっている。
バードウォッチングを企画する西安の90年代生まれ、顔渓莎(Yan Xisha)さんは「バードウォッチングの基本は鳥を驚かさないこと」と語る。「必ずしも姿を直接見られるとは限らないが、鳴き声や足跡などの痕跡をたどることで、自然の生命のサインを読み解くことができる」という。
市内の集合地点で取材すると、十数人の参加者が集まり、解説を受けながら鳥の知識を学んでいた。参加者の冀漢卿(Ji Hanqing)さんは「以前はスズメやカラスしか知らず、鳥は遠い存在に思えた。今日の観察では、図鑑や映像でしか見たことのなかった鳥を実際に目にし、街でも鳥と共に生きていることを実感した」と話す。
海風さんは、バードウォッチングの誤解として「鳥を助けようと雛を家に持ち帰る人もいるが、かえって害になる」と指摘する。「落ちたひなは道路から安全な枝に戻すだけで十分。正しく理解してこそ守れる」と呼びかける。
こうした活動は、若者がスマホに夢中になる「下を向く生活」から、自然に目を向ける「上を向く生活」への転換にもつながるとされる。海風さんは「望遠鏡を通して静かに鳥を観察し、自然に没入する時間が、都市の若者にとって貴重なリラックス法になっている」と語った。
西安で広がるバードウォッチングブームは、都市の若者が自然と向き合い、環境保護意識を高める新たな都市文化として定着しつつある。(c)東方新報/AFPBB News