スウェーデン、EUにイスラエルとの貿易協定停止を要請
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【8月1日 AFP】スウェーデンは7月31日、パレスチナ自治区ガザ地区での紛争におけるイスラエルの行動をめぐり、欧州連合(EU)に対し、イスラエルとの連合協定の貿易関連条項を停止するよう求めた。
ウルフ・クリステション首相はX(旧ツイッター)への投稿で、「ガザの状況は最悪の極みであり、イスラエルは緊急援助に関する最も基本的な義務と合意を履行していない」と指摘。
「したがって、スウェーデンはEUに対し、イスラエルとの連合協定の貿易関連条項を可及的速やかに停止するよう求める」と続けた。イスラエル政府に対しては、ガザへの人道支援を妨害せずに受け入れるよう求めた。
EU・イスラエル連合協定は、貿易と政治関係の枠組みとなっている。EUのデータによると、EUはイスラエルにとって最大の貿易相手国であり、イスラエルの世界貿易の約3分の1を占めている。
これに先立ちオランダのカスパル・フェルトカンプ外相も7月29日、イスラエルが人道的義務を果たさない場合、オランダはEU・イスラエル連合協定の貿易関連条項の停止を求めると述べた。
ガザにおけるイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争は、EU加盟国の間に深刻な分裂を引き起こしている。
ドイツなどは、イスラエルには国際法の範囲内で自衛する権利があると主張する一方、スペインなどは、イスラエルがガザのパレスチナ人に対する「ジェノサイド(集団殺害)」を行っていると非難している。
6月末に加盟27か国に提出されたEU報告書は、イスラエルがEUとの連合協定に基づく人権義務を果たしていない可能性があると指摘した。(c)AFP