【7月22日 AFP】イランのアッバス・アラグチ外相は21日、同国はウラン濃縮を含む核開発計画を放棄しないと米メディアに述べた。イランの核関連施設については、米国による6月の攻撃で「深刻な」損害を被ったとしている。

アラグチ氏は米FOXニュースの「スペシャルレポート・ウィズ・ブレット・ベイヤー」に対し、「現在、損害が深刻かつ重大であるため、濃縮は停止している」と述べた上で、「それでも、(ウラン)濃縮はイランの科学者による成果であり、放棄することはできないのは明白だ」と語り、「国家の誇り」の源であると強調した。

アラグチ氏はさらに、将来の核合意にはウラン濃縮の権利が含まれるべきだと訴えた。

濃縮ウランが攻撃から残っているかどうかについて問われたアラグチ氏は、「詳細な情報はない」としつつ、現在イランの原子力庁が「核物質、濃縮物質に実際に何が起きたのかを評価しようとしている」と述べた。

米国は6月22日、イスラエルの12日間にわたる軍事作戦を支援する目的で、テヘラン南方のフォルドゥ地下ウラン濃縮施設を含むイランの三つの核関連施設を爆撃した。ドナルド・トランプ米大統領は、攻撃が成功だったと繰り返し主張しており、先週末にも3施設が「完全に破壊された」と述べていた。

イランは今週金曜、ドイツ、フランス、英国と核開発問題についてトルコのイスタンブールで協議を行う予定。

一方で米国との交渉についてアラグチ氏は、「われわれは対話に前向きだが、現時点では直接対話は行わない」とし、米国による制裁解除と引き換えに「イランの核計画が平和的であることを証明するために必要な信頼醸成措置を取る用意がある」と述べた。(c)AFP