9部門が発表、2027年までに金・銀の生産量5%超増へ
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【6月26日 東方新報】中国工業・情報化部、国家発展改革委員会、自然資源部など9つの政府部門はこのほど、共同で「金産業の質の高い発展のための実施方案(2025~2027年)」(以下「実施方案」)を発表した。この中で、2027年までに金および銀の生産量を5%以上増加させる目標が掲げられている。
近年、中国の金産業は急速に発展しており、すでに世界最大の金の生産国・消費国となっている。2024年、中国は金鉱からの産出が377トンに達し、18年連続で世界首位だった。金の消費量も985トンに達し、こちらも12年連続で世界首位である。
今回発表された実施方案は金に焦点を当てつつ、銀にも配慮した内容で、実施期間は2025年から2027年までの3年間となっている。2027年までに、資源の確保能力や産業チェーンのイノベーション水準を明確に向上させることが目標とされており、金の埋蔵資源量は5%~10%増加、金・銀の生産量は5%以上の増加を目指す。また、共通かつ中核的な技術や装備の分野でのブレークスルーを実現し、次世代の電子情報、航空宇宙、先端医療機器、新エネルギー分野における金・銀を用いた高性能新素材の供給能力を大幅に強化するとしている。
実施方案では、9つの重点課題が示された。これには、国内資源の埋蔵量拡大と生産強化、主要技術や装備の開発強化、製品の高付加価値化、資源のグリーンかつ効率的な利用、企業の高度化・大型化の支援、安全生産体制の強化、デジタル化改造の加速、標準化の推進、海外投資協力の深化が含まれている。
また、実施方案では「鉱産資源探査の新たなブレークスルー戦略行動」を着実に推進し、地質調査と鉱床探査をさらに強化することが求められている。特に中国西部の重点地域における金資源の探査を進め、既存の大中規模鉱山の周辺や深部での資源探査も推進する方針である。あわせて、重要な金・銀鉱山の保護的な開発も加速させるとしている。(c)東方新報/AFPBB News