■省エネ型エアコンの需要増加

デリー旧市街でエアコンを取り扱っている店舗では、午後の炎天下でも客足が途絶えることがない。

50年以上続く家族経営の家電製品店を切り盛りするジャプサヒブ・シン・アフージャさん(22)は、この5年でエアコンの売り上げは3倍以上に伸びたと話す。初めて購入する層に加え、買い替え需要も増えているという。

「最近のエアコンは長持ちしない。デリーは大気汚染がひどく、エアコンの腐食やガス漏れが起きやすい」とアフージャさんは言う。

人口3000万人超を擁するデリーおよび首都圏は、世界で最も大気汚染が深刻な地域として知られている。

国連環境計画の冷房・冷蔵の二酸化炭素(CO2)排出量削減イニシアチブ「クール・コーリション」によれば、2050年までにインドの温室効果ガス排出量の約4分の1と、全国の電力ピーク需要の半分近くがエアコンによって占められる見通しだ。

しかし、インドは冷却関連の温室効果ガス排出量削減を目指す誓約「グローバル・クーリング・プレッジ」には署名していない。

それでもアフージャさんによると最近は、省エネ型のエアコンを選ぶ消費者も増えているとされ、問題への意識を感じられるという。

さらに、省エネのインバーター式が今や市場の主流で、メーカー側も出荷時の初期設定温度を24度にしている。

「今では省エネ性能を示す『エネルギー等級表示』が義務化されており、長期的には良い結果が得られるはずだ」と語った。(c)AFP/Abhaya SRIVASTAVA