【6月12日 AFP】女子テニス協会(WTA)は11日、卵子凍結のために競技を一時離脱する選手に対し、プロテクトランキング(負傷などの理由で長期離脱した選手の救済措置)を適用する方針を発表した。

対象となるのは、シングルスまたはダブルスの世界ランキングが750位以内で、10週間以上連続して競技を離脱した選手。プロテクトランキングは最大3大会のエントリーに使用可能だが、最高峰のWTA 1000大会には適用されない。

このランキングは、離脱開始の8週間前を起点とした12週間分のランキング平均に基づいて算出される。

2017年の全米オープン優勝者で、オフシーズンに2度卵子を凍結した経験を持つスローン・スティーブンズ(米国)は、選手が復帰を急ぐプレッシャーが和らぐと、この制度を歓迎した。

スティーブンズはWTAの声明で、「女性アスリートにとっての不妊治療の重要性を認識しているこの競技を非常に誇りに思う」と述べた上で、「家族との生活とキャリアの両立は、どの女性にとっても繊細で複雑な問題。WTAは今、選手が自らの選択肢を探り、最良の決断を下せるような安全な場を提供してくれている」と語った。(c)AFP