【12月26日 AFP】イスラエル当局は25日、占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で24日深夜に発生したパレスチナ人の民家襲撃に関与した疑いで、イスラエル人入植者5人を逮捕したと発表した。

パレスチナ通信社「WAFA」によると、この襲撃で生後8か月の女児が「顔と頭に中等傷(重傷と軽傷の間くらいのけがの状態)」を負った。

ワファは、襲撃は「武装入植者集団」によるもので、ヘブロンの北に位置するサイル村で「民家などの建物に投石した」という。

イスラエル警察は、「サイル村で発生した深刻な暴力事件に関与した疑い」で容疑者5人を逮捕したと発表した。

さらに、イスラエル国内法でも違法とされる入植地「アウトポスト(前哨地)」に言及し、「予備捜査の結果、近隣のアウトポストから来た複数の容疑者が関与していることが判明した」と付け加えた。

イスラエル治安部隊は、「イスラエルの民間人がパレスチナ人の民家に投石し」、パレスチナ人の女児が負傷したとの報告を受けていると述べた。

ヨルダン川西岸にあるイスラエル人入植地はすべて国際法違反とみなされている。アウトポストはイスラエル国内法でも違法とされるが、その多くは後に合法化されている。

イスラエル当局は過去の入植者によるパレスチナ人襲撃事件のほとんどについて、加害者の責任を追及していない。

パレスチナ人住民を立ち退かせ、政府の承認なしにヨルダン川西岸に入植地を建設すると主張する強硬派入植者運動「ヒルトップ・ユース」と関係のあるテレグラムグループは、サイル村に投石を捉えた動画を投稿した。(c)AFP