欧州人はトランプ政権下での訪米を敬遠している?
このニュースをシェア
【6月2日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領による強硬な移民政策、広範な関税、米国第一主義といった政策は、多くの欧州人を敬遠させそうだが、米政府観光局が発表した直近のデータは必ずしもそうした結果を示していない。
米観光局によると、西欧から米国への訪問者数は3月、前年同月比で17%減少したが、4月には12%増と持ち直した。英国からの訪問者数は、3月の同14%減から、4月には15%増と回復した。
ドイツ旅行業協会(DRV)のデータでは、3月に米国を訪れたドイツ人は同28%減だったが、4月は14%増だった。
一方、フランス旅行業団体大手アンテルプリーズ・デュ・ボヤージュは、3月に米国を訪れたフランス人は同8%減で、4月も12%減だったとしている。同団体は今夏、米国へ向かうフランス人は前年比11%減少すると予測している。
英調査会社オックスフォード・エコノミクスは、3月の減少の一因として、今年のイースター(復活祭)の日程に加え、当時の米ドル高によって渡米が高額となったことを挙げた。ただし主な要因として、「トランプ政権による社会を分断するような言動や政策、および国境管理の厳格化と移民政策に対する懸念」を指摘した。
3月末、いくつかの欧州諸国は、欧州人が米国到着後に拘束され追放された事例が報道されたことを受け、米国へ向かう自国民に渡航書類の確認を呼びかけた。