フィンランドの巨大地下シェルター、ロシアの脅威に備える欧州のモデルケースに
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■社会のあらゆる部門を安全保障と関連
ヘルシンキ中心部にあるメリハカ地区の地下シェルターは、6000人収容可能で、子ども用の遊び場や複数の球技場、ジムが併設されている。
「市民が平時も利用しているため、シェルターの維持管理も非常に行き届いている」とハイリネン氏は述べた。
フィンランドは2023年に北大西洋条約機構(NATO)に加盟した。以降、社会のあらゆる部門を安全保障と関連付ける「文化的な思考様式」が、この国の一種の「売り」にもなったと指摘するのは、フィンランド国際問題研究所の上級研究員マッティ・ペス氏だ。
「こうした民間防衛シェルターは、有事の民間人保護に関する政府の準備体制を示す上での一つの具体例となっている」と話した。
最近では、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領やデンマーク国王のフレデリック10世とメアリー王妃らも、メリハカ地区の地下シェルターを視察している。