【4月19日 AFP】米ホワイトハウスは18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)に関するウェブサイトをリニューアル公開し、同ウイルスの「真の起源」は中国の研究所から流出だとする説を掲げた。新型コロナの起源をめぐる議論は、科学的にも政治的にも未解決となっている。

以前の同サイトは、ワクチンと検査に関する情報普及に重点を置いていたが、リニューアル後は、ドナルド・トランプ大統領の全身写真を掲載し、ジョー・バイデン前大統領の下で実施された新型コロナ対策を批判。

バイデン前政権で首席医療顧問を務めたアンソニー・ファウチ氏も標的とし、「新型コロナウイルスは自然発生したとする好ましい説」を推進していると非難している。

同サイトは、「研究所流出説」の根拠を箇条書きで五つ提示している。

新型コロナ感染例が最初に確認された中国・武漢には「同国最先端の重症急性呼吸器症候群(SARS)の研究機関」があり、「不十分なバイオセーフティーレベル」で実験を行ってきた歴史があると指摘。

「科学のほぼすべての尺度から見て、自然発生の証拠があれば、既に明るみに出ているはずだが、そうはなっていない」と続けている。

研究所流出説はかつて陰謀論として退けられていたが、最近では米国で主流となっている。

連邦捜査局(FBI)やエネルギー省などの連邦政府機関も、確信度に差はあるが、研究所流出説への支持を表明。

中央情報局(CIA)も今年、新型コロナの起源に対する公式見解を改め、動物からヒトへの感染よりも研究所からウイルスが流出した「可能性が高い」と主張した。(c)AFP