【9月7日 AFP】パリ・パラリンピックは6日、車いすテニス男子ダブルス決勝が行われ、英国のアルフィー・ヒューエット(Alfie Hewett)/ゴードン・リード(Gordon Reid)組がついに金メダルを獲得し、男子ペアで史上初の「生涯ゴールデンスラム」を達成した。

 ヒューエット/リード組はこれまでパラリンピックの決勝で2度敗れていたが、今回はローラン・ギャロス(Roland Garros)のコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)に詰めかけた観客の前で、三木拓也(Takuya Miki)/小田凱人(Tokito Oda)組を6-2、6-1で下し、悲願のパラリンピック制覇を果たした。

 四大大会(グランドスラム)では優勝21回を誇っていたものの、パラリンピックのタイトルだけが欠けていた同ペアは、この優勝によってグランドスラム全てとパラリンピックを制する「ゴールデンスラム」の歴史的快挙を成し遂げた。

 二人はクレーコートの上で長く抱擁を交わし、ヒューエットが「大きな夢がかなった」と話したのに対し、リードは「自分たちにとって、これまでで最高の勝利だ」と喜んだ。

 ヒューエットにとっては、リオ大会と東京大会のダブルス決勝で敗れていただけでなく、一時はプレー資格を失う可能性があっただけに、今回のパラリンピック制覇はとりわけ甘美なものとなった。

 ヒューエットは股関節の動きが制限されるペルテス病を患っているが、カテゴリー変更後に症状の重度が不十分だと判断された。しかしながら、東京大会で敗北してから数か月後、複数のテストを経てプレー続行が認められ、思わず涙を流したという。

 リードは、「心痛」を経験した後の勝利の喜びは格別だと話した。(c)AFP/Pirate IRWIN