■「虐待」フォルダ

 ドミニク被告は、起訴事実を認めている。事件発覚のきっかけは、同被告がショッピングセンターで女性のスカートの中を盗撮しているところを警備員に取り押さえられたことだった。

 主任捜査官によれば、ドミニク被告は自身の行動をハードディスクの「虐待」フォルダに正確に記録していた。

 レイプは約200回行われたが、ほとんどはドミニク被告によるもので、ネットで募った男によるものは90回超だったとされる。

 レイプは2011年7月~2020年10月、主にアビニョンから33キロほど離れた人口6000人の村マザン(Mazan)にある夫婦の自宅で行われた。

 ジゼルさんによると、自身をレイプした男のうち顔見知りは一人だけで、その男はドミニク被告とサイクリングの話をするために自宅に来たことがあるという。

「時々ベーカリーで会うとあいさつしていた。私をレイプしに来るような人だとは思っていなかった」とジゼルさんは語った。

 被告のほとんどは有罪となった場合、加重レイプ罪で20年以下の禁錮刑を科される。

 被告51人のうち、ドミニク被告を含む18人は勾留されているが、32人は在宅起訴されている。

 1人は今も逃亡中で、欠席裁判となっている。12月20日に結審予定。(c)AFP/Philippe SIUBERSKI