【9月30日 AFP】フランスの男性外交官(44)が、コンドームの着用を求められたにもかかわらず行為中に外す「ステルシング」をしたとして、パリ検察が捜査を行っていることが分かった。捜査関係筋が29日、明らかにした。

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 被害女性(30)が警察に語ったところによると、女性はある晩、出会い系サイトで知り合った外交官の自宅で数時間を共に過ごした。

 捜査関係筋は、「二人はそれまでに数回会っていたが、性的関係はもっていなかった。その晩、合意の下で性行為をした」と述べ、仏週刊誌ルポワン(Le Point)の報道内容を認めた。

「女性はコンドームを使うよう外交官に求めたが、行為中に着用していないことに気づいた」という。

 女性はその3日後に告訴した。

 捜査関係筋は外交官の名前を明らかにしておらず、ルポワンも中東勤務とだけ伝えている。

 フランス法はレイプについて、「暴力または腕力、脅迫、不意打ちによって行われる……一切の性的挿入」と定義している。

 しかし、パートナーに着用を求められているにもかかわらず、男性が行為中にコンドームを外す「ステルシング」に関しては明確な法律がない。ステルシングにより、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)を引き起こすエイズウイルス(HIV)などをうつす恐れがあり、パートナーが女性の場合、妊娠させる可能性もある。(c)AFP