トランス陸上選手がパリ・パラ出場 決勝進出はならず
発信地:パリ/フランス
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【9月3日 AFP】パリ・パラリンピックは2日、陸上女子400メートル(視覚障害T12)が行われ、イタリアのバレンティナ・ペトリロ(Valentina Petrillo)が、トランスジェンダー選手としてパラ初出場を果たした。
50歳のペトリロは予選で58秒35を記録し、組2位で準決勝に進出した。準決勝では自己ベストの57秒58をマークしたものの、組3位で決勝進出はならなかった。
ペトリロは進行性の視力低下を引き起こす遺伝性の網膜疾患「スタルガルト病」を患っている。2017年に女性であることを明かし、3年前の東京大会出場は逃していたが、トランスジェンダーを公表してパラリンピック出場を果たした最初の一人とされている。
ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)はトランスジェンダー選手の女子競技参加を禁じているが、ワールドパラアスレティクス(World Para Athletics)は女性として法的に認められている選手の出場を容認している。
今大会前に行われたAFPのインタビューでは、パリ大会に出場することは「自分の競技人生において最も重要な瞬間」になるだろうと話し、「男性だったときは、自分らしくなかった。ハンドブレーキをかけた状態で走っていて、幸せではなかった」と語っていた。 (c)AFP
