セルビア、仏ラファール戦闘機購入へ マクロン氏公式訪問中
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【8月30日 AFP】セルビアは29日、仏防衛大手ダッソー・アビアシオン(Dassault Aviation)製のラファール(Rafale)戦闘機12機を購入する契約を締結した。
同社のエリック・トラピエ(Eric Trappier)最高経営責任者(CEO)によるとこの契約により、セルビアは2029年までに単座型9機と複座型3機を受領する。セルビア空軍は老朽化した旧ソ連時代の戦闘機の刷新と、戦力の近代化を進めており、12機のマルチロールファイター(多用途戦闘機)の購入はその一環となる。
セルビアのアレクサンダル・ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領は調印式で、同国を公式訪問中のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領に対し、「ラファールクラブの一員になれて嬉しい。フランス大統領がこの決定を下し、新しいラファールの購入を可能にしてくれたことに感謝する」と述べた。
契約についてマクロン氏は「より強力かつ主権の確立した欧州における両国間の長期的な同盟」を示すもので、潜在的な戦略的機会を提供すると述べた。
セルビアは長年、ロシアおよび中国と近い関係にあり、両国から武器を購入してきた。コソボとの対立では、外交的に中ロの支持に依存してきた。
今回のラファール戦闘機の購入契約は、欧州連合(EU)との関係深化を模索するセルビアの最近の動きの一環との見方が強い。
セルビアは2012年からEUの加盟候補国となっている。だが、セルビアの報道によると、マクロン氏は29日朝に公開された書簡の中で、セルビアは「完全にEUの一員だ」と評している。(c)AFP