【6月24日 AFP】レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)は23日、イスラエル北部の軍事拠点2か所をドローン(無人機)で攻撃したと発表した。イスラエル軍の攻撃で司令官が死亡したことへの報復だとしている。

 イスラム組織ハマス(Hamas)と同盟関係にあるヒズボラは、昨年10月7日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で紛争が勃発(ぼっぱつ)して以来、イスラエル軍との間で連日のように攻撃の応酬を続けている。

 18日にはイスラエル軍が、レバノンでの攻撃作戦計画が「承認された」と発表。

 22日、レバノンの武装組織「ジェマ・イスラミア(Jamaa Islamiya)」は、シリアに近い東部キアラ(Khiara)で指揮官1人が「シオニストの襲撃」で殺害されたと明らかにした。

 イスラエル側も空爆を認め、同司令官はキアラ周辺でジェマ・イスラミアの軍事部門とハマスへの武器供給を担っていたと主張した。

 ヒズボラは翌23日、同司令官が暗殺された報復として、イスラエル北部のベイトヒレル(Beit Hillel)の軍事拠点にドローン攻撃を仕掛けたと発表。

 一方、イスラエル軍は、レバノンから飛来してきた無人機がベイトヒレルに落下したが、「負傷者は報告されていない」としている。

 ヒズボラはその後、キアラ南方のツファット(Zefat、アラビア語でサフェド、Safed)近郊にもドローン攻撃を仕掛けたと表明。

 イスラエル軍は、兵士1人が「重傷」を負い、病院に搬送されたと明かした。(c)AFP