【6月20日 AFP】レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の最高指導者ハッサン・ナスララ(Hassan Nasrallah)師は19日、イスラエルが対レバノン攻撃作戦を承認したのを受け、ヒズボラの対イスラエル攻撃を回避できる場所は「どこにもない」と警告した。昨年10月のパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘勃発(ぼっぱつ)以来、イスラエルとヒズボラは毎日のように交戦しているが、本格的な戦闘に発展する恐れもある。

 ナスララ師はビデオ演説で、ヒズボラの「ロケット弾攻撃」を逃れられる場所はイスラエルには「どこにもない」と述べた。

 また、地中海東部の島国キプロスについても、イスラエル軍によるレバノン攻撃のため空港や基地が使用されるなら報復の対象になり得ると警告した。

 キプロスには英軍基地が2か所ある。うち1か所は空軍基地。ただ、基地は英国の主権領域で、キプロス政府の管轄権は及ばない。

 キプロスのニコス・フリストドゥリディス(Nikos Christodoulides)大統領は、同国はガザへの海路での人道支援で「国際社会に広く認知された」役割を果たしているとしながら、イスラエルとヒズボラとの間の戦闘への関与については否定した。(c)AFP/Layal Abou Rahal