【4月10日 AFP】金を裏付けとしたジンバブエの新通貨ジンバブエ・ゴールド(ZiG)が今週、波乱のスタートを切った。店舗は米ドルでの支払いしか受け付けず、銀行の前には困惑した人々が預金を引き出そうと長蛇の列を作っている。

 旧通貨ジンバブエ・ドルが過去1年間で暴落し、高インフレに見舞われた同国は8日、新通貨の運用を開始した。だが、切り替えの発表が数日前だったため、多くの国民は準備ができていなかった。

 大半の銀行は9日、新通貨に移行するためにシステムをオフラインにした。そのため首都ハラレでは、預金を引き出そうとする多くの人が銀行の前に何時間も並ぶ事態が起きた。

 通貨切り替えによって、すでに価値がほとんどなかった旧通貨は、一夜にして完全に無価値となった。

 ハラレ郊外のカンブズマ(Kambuzuma)の路上では、子どもたちが旧紙幣の束で遊んでいた。

 中心部のビジネス街では路上に旧紙幣が捨てられていたが、誰も拾おうとしなかった。

 一方、現時点では新通貨を入手することは不可能だ。

 中央銀行は6日、新紙幣は印刷中で4月30日までは用意できないと発表した。

 ハラレの公共交通機関は旧通貨での支払いを拒否しており、料金を平時の短距離料金の2倍に当たる一律1米ドルに設定しているため、足止めを食らった人もいた。

 多くの店舗や屋台も同様に米ドルでの支払いしか受け付けず、硬貨が不足しているため、釣り銭の代わりにビスケットやキャンディーを渡している。

 ハラレで商店を営むジュリアス・ムザさんはAFPに対し、客が旧通貨を「捨てる」ために急に店に殺到していることに気付き、取り扱いをやめたと語った。(c)AFP