【2月29日 東方新報】刑事裁判と民事裁判文書を検索するための新しいオンラインアーカイブプラットフォームが27日に一般公開された。

 中国の最高裁判所である最高人民法院によって設立されたこのプラットフォームは、判決基準の統一、法律サービスの最適化、司法の透明性の向上を支援することを目的としていると、最高人民法院の奚暁明(Yang Wanming)副院長は27日の記者会見で述べた。

 これまでに3711件の案件がアップロードされている。これらの裁判はネットいじめ、通信詐欺、食品安全、家庭内暴力など、複数の法的問題に関するものだという。

 閲覧者は判例を読みながら、どのような法律が適用されたのか、なぜ裁判所が判決に至ったのかを知ることができる。

 奚暁明氏によれば、アップロードされた事例は全国の裁判所だけでなく、弁護士会、法学アカデミー、さらには法律関連以外の機関からも提供されたものだという。これらはすべて、ネット上に公開される前に最高人民法院が審査し、参考価値があると判断したものである。

 奚氏は「このアーカイブは、一般市民が自分自身を守るために法律をどのように利用すればよいかを学ぶための新たな情報源となり、法的意識を高め、争いを未然に防ぐことができる」と話した。

 また、「新しい法律の採用と新たな司法解釈の適用に伴い、プラットフォームにアップロードされた裁判もタイムリーに更新され、ユーザーが最新かつ正確な法的知識にアクセスできるようにする」と付け加えた。

 奚氏は、2013年に最高人民法院によって裁判所の判決を公開するために設立された「中国裁判文書網」ウェブサイトは閉鎖されないと強調した。二つのプラットフォームが相補的であり、公衆の強まる法的要求に応え、司法の透明性を向上させるために共同で助けになると指摘した。(c)東方新報/AFPBB News