安楽死への旅路、仏からベルギーに AFPが同行取材
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■1月31日(水) 夜明けに出発
まだ外が暗い中、ドニ・ルソー(Denis Rousseaux)さんと妻のマリージョゼ(Marie-Josee Rousseaux)さんがレンタカーでリディさんのアパートの前に到着した。ドニさんは元麻酔専門医で、マリージョゼさんは元看護師。昨年からリディさんが国外で安楽死をできるよう夫婦で協力してきた。
家族と絶縁しているリディさんは、ルソーさん夫婦のようにボランティアで支援してくれる一握りの友人たちに全面的に頼っている。
ワゴン車の後部座席に座ると、リディさんはマリージョゼさんに体を寄せ、毛布を引っ張り上げた。毛布には、あちこちにラッキーの毛がまだ付いている。ラッキーは前日、「里親」に引き取られていた。
車いすを積み込んだドニさんがエンジンをかける。ルソーさん夫婦が誰かに付き添ってベルギーまで行くのはこれが初めてだった。
支援することについて、「何よりもまず、人道的な意味合いからだ」と、運転するドニさんは前方を見据えながら話した。「政治的な要素は二の次だ」