【10月4日 AFP】ロシアの裁判所は4日、国営テレビ局の生放送中にウクライナ侵攻に抗議した元編集者のマリーナ・オフシャンニコワ(Marina Ovsyannikova)さん(45)に対し、ロシア軍に関する「虚偽情報」を広めた罪で懲役8年6月の判決を下した。判決の言い渡しは、オフシャンニコワさん不在のまま行われた。

 オフシャンニコワさんは昨年3月、夜のニュース番組の生放送中に「戦争反対」と書いた紙を掲げて侵攻に抗議。ただし今回の判決は、昨年7月に大統領府付近で行った別の抗議活動をめぐって言い渡された。

 モスクワ検察当局は、「裁判所はオフシャンニコワ被告に対し、矯正労働収容所での懲役8年6月を言い渡した」と明らかにした。

 オフシャンニコワさんは昨年、自宅軟禁命令に背いて11歳の娘と共に国外に逃亡しており、裁判には出席しなかった。

 オフシャンニコワさんは判決に先立ち、2日に出した声明で、今回の起訴は「理不尽で政治的動機に基づいている」と指摘。「私は無論、自分が罪を犯したとは認めない。自分のいかなる言葉も取り消さない。私は非常に困難ながらも、人生で最大の正しい道徳的な選択をし、すでに高い代償を払った」と述べていた。(c)AFP